利根丸が大きくズレてしまっています。降り棟からも雨が入って草木が生えています。
雨が入っているので、その部分の屋根板も腐食しています。
利根丸をまくってみると、元々雨が入るような施工をしてある事が分かりました。
今回、なるべくお金を掛けたくないというご要望だったので、簡易補修にさせていただきました。
雨が入っている部分に板金を挟み込み雨が入らないようにします。
利根丸の中に入った水が瓦の上に出てくる様にしました。
同じく雨が入っていた降り棟も草木を取って処置します。
こちらも板金を挟み込み、雨の侵入を防ぎました。
利根丸を葺き戻して完了です。セメントを塗って納めてあったのは、ひどい施工です。
元々の施工が悪いと必ず後から問題が出てきます。
かなり古いお宅でしたが、雨漏りして初めてご自宅の屋根瓦がズレている事に気が付いたそうです。屋根に上がると、何箇所もズレていました。
本来なら『葺き替え』レベルの傷み具合でしたが、「5年後に取り壊す予定」との事で、最低限の修理になりました。よく調べると、元々の施工が非常にお粗末なもので根本的な修理が必要な屋根でしたが「見た目はどうでもいいので雨漏りだけは止めてほしい」というのがお客様の強い要望でしたので、板金を挟み込んで処置する事にしました。いわゆる『簡易修理』です。
実は簡単な修理=(お金をなるべくかけずに大きな効果を出す)ほど、職人の経験と技術がものを言います。
お客様にも褒められましたが、今回はそれが如実に出た工事だったと思います。